【要約・書評】「お金は寝かせて増やしなさい」

書籍

お金を寝かせるってどういうこと?寝かせるだけで増やせるの?

そう疑問に感じた人がいるのではないでしょうか。私もそう感じた1人です。

この本には投資をこれから始める人が知っておきたい情報が詰まっています。

この記事を読むことで投資のリスクを減らし自信をもって投資に取り組むことができます。

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  1. 寝かせてお金を増やす方法
  2. 金融ど素人がプロと互角以上に戦うには?
  3. 寝かせて増やす投資の実践法
  4. 最後に

寝かせてお金を増やす方法

私は初めに「寝かせてお金を増やす」と聞いたときに何か怪しいものに

投資しているのではないかと考えてしまいました。(笑)

しかし、この本がオススメするのは怪しいものではなくインデックス投資という

とても根拠のある投資方法ということに気づきました。

インデックス投資というのは「株価指数などの指標に連動して運用される金融商品」です。

難しく感じますが、特に何もする必要はなく勝手に指数に連動して運用してくれるため、

むしろ手間がかからなくて運用するのが楽な金融商品です。

この投資方法は国内外の学者たちによる様々な研究の実績をもとにしており

プロの間では広くよく知られています。

ではなぜインデックス投資で儲けた人の話をあまり聞いたことがないのでしょうか?

それは日本にはインデックス投資を長く実践する人がいないからです。

そもそも日本でまともなインデックス投資ができるようになったのは

ここ10年ほどの話だからです。

インデックス投資が良いのは分かったけど、なぜオススメするのか?

その理由は3つあります。

①手間がかからないから

②実は世界標準のスタンダードな投資手法だから

③お金の基礎知識として日常生活に役立つから

1つ目の手間がかからないというのは基本的にインデックス投資は

1度銘柄を選んだらあとは毎月定期的に同じ額を積み立てて寝かせておくだけです。

「手間がかからない」という点においてインデックス投資は

他のどんな投資よりも優れています。

2つ目のスタンダードな投資手法というのは金融のプロの間では

当たり前の投資法として積極的に用いられているからです。

個人投資家の間では最近耳にするようになりましたが、

歴史のあるスタンダードな投資手法だったのです。

3つ目の日常生活に役立つというのは金融詐欺に引っ掛かりにくくなるということです。

近年では金融詐欺が多発しており、「確実に利回り10%」や「10年で10倍」といった

高いリターンであり得ない商品を売ってくるケースがあります。

しかし、インデックス投資(平均的な利回り4~6%)を学んでいけば

こんな高いリターンはおかしいと気づくことができるのです。

お金の基礎知識を身に着けることは私たちの大切なお金を守ることにつながるのです。

金融ど素人がプロと互角以上に戦うには?

私たち個人投資家が金融のプロより高いリターンを得られることはあるのでしょうか。

実は先ほど紹介したインデックス投資がその答えなのです。

インデックス投資といっても今回は「投資信託」と呼ばれる金融商品を紹介します。

ではその投資信託とは何なのか?

投資信託とは「ファンドマネージャーと呼ばれる運用の専門家が私たち個人投資家から

お金を集めそれをもとに運用してくれる金融商品」のことです。

要するに、私たち個人投資家はお金を預けて運用は任せるというイメージです。

ここでは投資信託のメリット・デメリットを紹介します。

まず3つのメリットについて説明します。

①少額から購入できること

②多くの銘柄の株式や債券に分散して投資できること

③運用する金融機関が破綻しても資金が守られること

1つ目の少額からというのは投資信託はたった100円から始めることができます。

世界中を見ても100円から投資信託を購入できる国はあまりありません。

日本に生まれたことは海外の投資家よりも投資のハードルが低く

恵まれた環境にあることが分かります。

2つ目の多くの銘柄に投資できるというのは個人では投資しにくい国や地域に

分散して投資できるということです。

投資の世界では有名な格言として「卵は1つのカゴに盛るな」という言葉があります。

たくさんの卵を運びたいときに1つのカゴに盛るとカゴを落とした場合には

卵は割れて全滅してしまうかもしれません。

しかし、複数のカゴに分けて運べばそのうちの1つのカゴを落としてしまった場合でも

ほかのカゴは影響を受けずに済みます。

この例は投資の世界に置き換えると特定の銘柄に投資するのではなく、

複数の銘柄に投資すべきという教えです。

この点で投資信託は複数の銘柄の株式や債券に投資することができるため、

優れていることが分かります。

3つ目の運用する機関が破綻してもお金が守られるというのはその言葉通り

仮に運用会社が破綻しても私たちのお金には影響がないということです。

この理由としてはお金を運用している会社と管理している会社が違うからです。

加えてお金を管理する会社はその会社自体のお金とは分別して管理する義務があります。

つまり、お金の運用会社や管理会社が破綻しても分別して保管されている

私たちのお金は守られるというわけです。

では投資信託にデメリットはないのでしょうか?デメリットは主に2つあります。

①持っているだけで手数料がかかる

②すぐに大儲けできない

1つ目の手数料は投資リターンに関係します。手数料には運用管理費(信託報酬)があり、

この信託報酬ができるだけ低い投資信託を買うのが重要です。

信託報酬の目安は0.5~2.5%というのを覚えておきましょう。

2つ目のすぐに大儲けできないというのは投資信託が分散投資だからです。

何10年という長い時間をかけて着実に資産を増やすことができます。

もちろん途中で現金が必要になれば売ることも可能です。(あまりオススメしませんが、、)

寝かせて増やす投資の実践法

インデックス投資を始める前にまずやることは家計の状態を知ることです。

学生に置き換えると自分が使っているお金の状況を知るということです。

つまらなく感じますがお金の状況を知ることはとても大事です。

なぜかというと、例えば穴の開いているバケツにいくら効率よく水を貯めても

水は一生貯まることはありません。

実生活で考えると毎月の生活費が収入を越えているような状態では

お金が増えていくことはないということです。

家計の状態を知るのに毎日家計簿をつける必要はなく、1か月の生活費が把握できれば十分です。

次に必要なことは生活防衛資金を貯めることです。

早く投資を始めたい気持ちはよく分かりますが、資金を貯めることはとても重要です。

では生活防衛資金とは何でしょうか?それはリストラ・長期入院・災害など何が起きても

自分や家族の生活を守ることのできるお金のことです。

目安として生活費の2年分を確保するのが望ましいとしています。

個人的にはかなり余裕をもった額だと感じました。

作者も本の中で生活費の2年分が貯まらないと投資を始めてはダメということではなく、

生活防衛資金を貯めながら投資をすればよいと考えています。

続いて資産配分です。資産配分がすべての勝敗を決めるとまで書かれています。

投資タイミングではなく資産配分によって投資効果が決まるということです。

では資産配分はどうやって決めたら良いのでしょうか?

それは自分のリスク許容度(耐えられる最大損失額)を「毎年〇〇万円の損失まで」と

はっきり決めておき、その範囲に収まるように資産配分を作るということです。

リターンではなく、リスクから資産配分を決めるというのが重要です。

資産配分の「キモ」として挙げられていたのが国内債券です。

債券というのは株式に比べるとリスクが低い分、期待リターンも低いです。

ではなぜ債券を組み合わせるのでしょうか?

それは株式と債券という値動きが異なる金融商品を組み合わせることで

期待されるリターンを維持したまま、リスクを下げることができるからです。

これはまさに「分散効果」です。

最後にインデックス投資はとても楽ですが年に1回だけやるべき事があります。

それは「リバランス」です。リバランスとは資産配分を見直すことです。

見直すというのは運用していく中で崩れてきたリスクを適正化することです。

具体的には自分が決めた資産配分と比べて比率の大きくなりすぎた資産を売り、

比率の小さくなりすぎた資産を買うという作業をする必要があります。

要するに資産の中身を自分で決めた配分に戻すということです。

以上のことをまとめると次のようになります。

①家計の状態を把握する→②生活防衛資金を貯める→③リスク許容度を知り、資産配分を決める

→④投資商品を毎月積み立て、年に1回リバランスを行う

お金を寝かせて増やすという意味が少し理解できたでしょうか。

今回は取り上げることができませんでしたが、本書では作者がインデックス投資を15年行った

体験談が書かれています。また、インデックス投資の終わらせ方についても言及しています。

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最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます。

インデックス投資でお金を寝かせて増やす方法が理解できたのではないでしょうか。

投資と聞くとリターンに目が行きがちですが、本当に大切なのはリスクの方です。

リスクを適正化して1日でも長くインデックス投資を行うことが資産を拡大する近道です。

この記事を読んで自信をもって投資に取り組む人が増えますように!

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